いきなりですが、子供のハーネスってどう思いますか?
ハーネスは子供を守るためのもの。でも使ったことがある方の中には「子供をつないでかわいそう」と怒られた経験がある方も少ながらずいるようです。
子供のハーネスとは?2つの重要な役割がある
子供と親をつなぐ紐です。子供の安全のために使用する
ハーネスには2つの重要な効果があります。
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1.子供の急な飛び出しを防ぐ
子供は次の瞬間、予測のつかない行動をします。それを防ぐには手をつなぐのが一番。でも手を振り切って行ってしまったり、何より子供と手をつなげない状況にあるとき(赤ちゃんを抱いていたり荷物が多いとき)など、ハーネスが子供の飛び出しを防いでくれます。
2.迷子を未然に防ぐ
おおげさではなくほんの一瞬見失っただけで、子供は姿を消します。こんなとき、ハーネスでつながっていれば安全です。
私の次男の話ですが、買い物するときカートを拒否し、全力でスーパーの中を走っていく子でした。
何があるか分からない。子供からいっときでも目を離してはいけないと言われています。が、背の低い子供は陳列棚に阻まれて簡単に姿を消してしまいます。いつもヒヤヒヤしながら買い物していた記憶があります。
スーパーはまだ探しやすい。少なくとも屋内という限られた空間だから。(ただしスーパーの中から脱走?したと思われるお子さまを保護したことがあります)
でもこれが観光地や街中など往来の激しい場所だと本気で迷子対策をしないといけないでしょう。
阿修羅 「子供のハーネスだと…?俺には不要だ」
2009.04.28 阿修羅像 posted by (C)ひでわく
子供のハーネスは見た目が悪い
こんなに役に立つハーネスですが、1つ大きな欠点が…。
見た目が悪い。
「何、これ犬の散歩?w」
「紐につながれててかわいそう。奴隷みたい」
という批判。
こないだ都内で、小さい子どもがハーネスをつけて、それで散歩をしている親子連れを初めてみたけれども、ああ、なんと東京に似つかわしい風景だろう、と思った。都内の社会空間とその決まり事は、大人というユニットを前提につくられていて、小さい子どもはハーネスをつけられなければならないわけだ
— p_shirokuma(熊代亨) (@twit_shirokuma) November 27, 2018
とはいえ、少なくともTwitterでは批判は少数です。
むしろハーネス賛成派が圧倒的なものの、いざハーネスを付けてお出かけとなると、周りの目が痛くて使うのをためらってしまう。そんな空気があるようです。
そんな方にオススメしたいのが、ハーネス付きリュックです。
ハーネス付きリュックとは?
初めてハーネス付きリュックの存在を知ったとき、私は衝撃を受けました。ショッピングモールの洋服売り場にいた外国人の親子連れ。お父さんが小さな女の子のリュックから伸びているストラップを握っていたのです。
やばい。なにこれ。かわいすぎる!
と叫びたくなりました。
それに。
こんないい方法があったならもっと早く知りたかった…。どうして教えてくれなかったの?
それが私のハーネス付きリュックを初めて見たときの感想です。
迷子防止ひも リード付き ハーネスリュック てんとうむし こうもり
かわいければいいんです。お友達の子供の出産祝いや1歳バースデープレゼントにも☆
余談その1 アンパンマンミュージアム迷子事件
忘れられない迷子事件がありました。次男が2歳のときです。
場所はアンパンマンミュージアム。家族連れが多く、小さな子がとにかく多い。長男は保育園年長でしたが、5~6歳の子がすでに大きな子に見えるほどです。
次男が少し離れた位置にいてどこかへ行きそうだったから、次男の方へ行こうとしたとき、長男に手を引っ張られました。次の瞬間、次男は人の影に完全に隠れ、以降、人ごみの中完全にいなくなってしまったのです。
ウソみたいにほんの一瞬の出来事でした。探しても探しても見つからず(泣)、スタッフに助けを求めました。さらに探しました。
つい長男を責めてしまいました。いっこうに見つからずもうダメなのか…。家族4人で出かけてきたのに3人で帰る事態になるのか…。悪い想像ばかりします。流れているアンパンマンの陽気な音楽に気が狂いそうになりました。
結局、20分くらい探したでしょうか。スタッフの方が連携プレーで次男を見つけてくれました。
ありがたや~。もう死ぬかと思った。
本当に、本当に。スタッフのみなさんに感謝しています。
見つかった場所は見失った場所からまったく離れた場所でした。アンパンマンミュージアムの隅と隅でほぼ真逆の位置です。アンパンマンミュージアムはそれほど広くなく、入退場門もあるのでまだ良かったんだと思います。
迷子防止ハーネス
リュックではなく手首同士でつなぐタイプのハーネスです。長さが選べます。
余談その2 伊勢神宮で疲れて参拝できなかった事件
次男が年長のときのこと。義母も含めて家族5人で伊勢神宮に出かけました。歩きにくいくらいのすごい人混みです。しかし次男は隙あらば走り出そうと。多分逃走することしか考えていないw
大人三人+長男で次男を監視。あの人混みでいなくなったら最後だと思いました。そんなこんなで疲れて参拝を諦めた思い出があります。だから。
あのときに戻ってハーネス付きリュックを持って、伊勢神宮観光をやり直したい!!
そんな次男も今は小学生。ハーネスはもう不要です。
話を戻します。
物を収納でき背負うことで子供の自立心をくすぐり、なおかつ子供を守れる優秀アイテム、ハーネス付きリュックですが……。やっぱり驚かれることも多いようです。
そこで名案を思いついたのですが。
ハーネスを透明素材にすればいい!
…ダメですか?そうですね。それだと別の危険をはらむことになるでしょう。
子供のハーネス 懸念の声
見た目とはともかく、子供のハーネスに心配する声も。
ハーネス付きリュックとか、リストバンドに紐がついてるやつとか、めちゃくちゃ便利だしいいとは思うんだけどさ、超満員の人混みで使うのはやめてくれ。親たちが話してる間に子供がうろちょろするとその道封鎖されっから。そういうところまで考えて使って。
— がぜる@ソードプレイ中 (@gazerun1927) November 15, 2019
子供にハーネスのリュック背負わせて、自分は片手でスマホずっといじりながら引っ張ってる父親。
こどもは引っ張られながらたどたどしく歩いてる。
手を繋いであげればいいのに。危険を考えてのハーネスは反対ではないけれど、子供はペットではない。
— rukaringo@2歳子育て中 (@rukaringo1014) September 15, 2018
子供のハーネスは子供にとっての安全帯。ですが使い方に問題があると、本当に子供をペットのように扱っていることになり、周囲にも知らず知らずのうちに迷惑をかけてしまうかもしれません。
「賛成の声」の前にハーネスの効果は?
実際に使ってみてこんな声もありました。
ハーネスが向いてなかった話😇
借りた時は、車道にひょっこりはんしたり走る車にスクラム組みに行こうとする娘とも歩いて出かけられる!勝つる!!って思ってた…
ベビーカー乗らない子(娘)がいるのもハーネスを斜め上の理由で使えない子(娘)もいるのを育児してて初めて知りました…🤤 pic.twitter.com/mR93GnoPLy— ぶひ子 (@buhiko1030) November 15, 2019
ハーネスが子供に合わないこともあるようですね。使ってみなければ分からないのですが幸い、ハーネス付きリュックなら、ハーネスが取り外し可能になっているため、少なくともリュックとして使えるので、使えなかったときのダメージは少ないでしょう。
こんな人にはぜひ子供のハーネスを使用してもらいたいです
向かいから歩いてきたハーネス付きリュック使ってる子のお母さんもう紐部分3cmしか機能してませんよぐらい短く持ってて、こっちも1歳児連れだし あー隠してるんだなってわかった。子供の命守るためには必要だよ絶対!私も同意見だよ!ってその子のお母さんに言いたかった!!!!!
— だろん (@4HQ4sw3tS72EhCB) December 12, 2018
ハーネスの必要性は実感しているものの、周囲の目を意識してしまったり、罪悪感を覚えてしまう方も多いようですね。
- 子供が手をつないでくれず、すぐに脱走しようとして困っている
- 妊娠中など身体的理由で、子供を走って追いかけられない。
- 複数の子供と歩くとき。赤ちゃんを抱いていたり荷物が多くて手をつなぐのが難しいとき。
このどれかに当てはまるならぜひハーネスを使ってほしいな、と個人的に思います。赤ちゃんを抱きかかえ荷物も多く、ママの足元には小さな子が2人歩いているなんて光景よく見かけます。
そんなときハーネスがあればすべての子供を守ってくれます。かわいいデザインで実用的なハーネス付きリュックや、純粋につなぐタイプなど、合いそうなもの・使いやすそうなものを見つけて使ってみてほしいと願います。
子供のハーネス どうしても他人の目が気になるとき
それでもハーネスを付けて歩くと、他人の目が気になる場合、音が鳴る物を子供に付けさせる方法があります。
ヒントになりそうなのがこれです。
【コレクション紹介】トルクメンの装身具の状態チェックを行っています!このヤギの形を模したと考えられる護符、持ち上げてみるとどんな音がするでしょうか…!?🐐鈴の音により邪気を祓うお守りとしての役割があったほか、遠くに行った子供の居場所がわかるなど実用的な役割もあったそうです。 pic.twitter.com/rStsuU0BjZ
— ポーラ文化研究所 (@POLA_bunken) October 24, 2019
最近はあまり見かけなくなりましたが、昔、歩くとキュッキュッって音が鳴るサンダルがありましたね。小さな子が駆け回るとキュキュキュって早い音がしました。今になって思うとサンダルのおかげで、姿が見えなくても子供の居場所を音で確認できて、優れものアイテムだったんだなーと実感します。
解決策: 鈴など音が鳴る物を子供に着けさせる。
(言うまでもなくこの場合、迷子対策にはなりますが飛び出し防止には意味がありません。)
こどものわっか(子ども用つり革)
ベビーカーに付けて子供に握らせるなどの使い方もできます。リュックなどに装着すれば、ハーネスとして役立ちます。
子供のハーネス賛否論争を通して思うこと
子供のハーネスの必要性は、育児経験のない人・現役を離れた人・(子供の性格によって)子供脱走の深刻さを知らない人にとって、なかなか理解できないところもあるようです。
発達障害のある長男の話ですが、2~3歳のとき泣きわめいて普通の散歩ができない子でした。
子供のハーネスの話題でいつも思い出すのが長男の発達外来の先生の言葉です。
「ただ手をつないで歩くこと、これがとても難しいんですよ。散歩は奥が深いんです」
そして。
「子供のハーネス、決して虐待なんかではありません。子供を守るためのものです。どうか白い目で見ないでください」
と、CMやポスターなどで誰かが(他力本願)アピールしてくれれば、みんなの意識も変わってくるのではないでしょうか。